もはやスマートホンがないと生きていけない、そんな方も多いのではないでしょうか。
ちょっとした道案内、電車の乗り換え検索、居酒屋探しと毎日使わないことがないスマートホン。私達のライフラインとなっている携帯電話ですが、海外に行くと日本と同じような利便性が限定されてしまうこともしばしば。
大きな原因の一つが「オプションに加入しないと、日本のスマートホンは海外でインターネットに接続できないこと」。
原則として日本の携帯会社が用意しているプランは国内利用を前提としているため、新たに海外利用のためのオプションに加入しなければいけないのですが、これがちょっと高くて敬遠している人も多いことと思います。
ただ、初めて行く国や地域では、道に迷ったり、あやふやな記憶で乗った電車が別の方向に行ってしまったり、間違えて目的とは違う料理店に入ってしまったということが珍しくありません。何よりもトラブルはせっかくの貴重な時間が浪費させてしまうのも事実。
スマホの海外利用の利便性は高くなっていますが、果たして実際いくかかるのか、また最近CMなどでも人気の海外WiFiルーターとどちらがいいのか。細かく調査してみました。
主要キャリアの海外パケ放サービス
まずは大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)の料金をざっと見ていきましょう。
以下に各社が公表している海外でのインターネット利用プランの料金とサービス内容をまとめています。
3社ともに横並び状態で、海外でのインターネット利用無制限3,000円/日が基本。加えて、パケット(通信量)が少ない方向けに一段階安い料金設定が用意されている状況です。
docomo(ドコモ)
ドコモの場合、「海外1Dayパケ」と「海外パケ放題」の2つのサービスがあります。
よくよく読まないと違いの分かりにくいサービスですが、比較すると以下の通りです。
参考 海外でつかう(WORLD WING/ワールドウィング)
海外1Dayパケ |
海外パケ放題 |
|
事前の申込み |
必要 |
不要 ※国内のパケット放題プランに加入していることが前提 |
料金 |
980円/24時間、1,280円/24時間、1,580円/24時間 ※国・地域により異なります |
0円~使った分だけ |
ご利用の単位 |
渡航先で利用開始の操作をしてから24時間 |
日本時間が基準で、0時から23時59分59秒まで |
利用開始操作 | 必要 |
不要 |
速度制限 | 30MB/日以上利用時は低速モード | なし |
対応エリア | 105の国・地域 |
105の国・地域 |
プランを選択する時に基準となるのが「速度制限」です。
海外1Dayパケの方が値段は安いものの、一日の通信データ量は原則として30MBです。ホームページの閲覧を少しする程度であれば問題ありませんが、ニュースサイトを見たり、SNSを何度も確認したり、さらには画像をSNSにアップした日にはあっという間に上限に達します。
用途 | 目安(30MB) |
---|---|
Webページ閲覧 | 約100ページ |
動画視聴 | 約7分 |
メール | 約60通 |
この目安はそれぞれ単体で利用した場合のページ数や時間です。Webページを100ページみたらそれだけで30MBに達してしまいます。
その後も「低速通信」は可能ですが、日本でも経験された方がいらっしゃると思いますが、本当に遅くなりますので、覚悟しておいた方がいいでしょう。
一方で、海外パケ放題は2,980円が上限ではありながらも、通信量の上限はありません。日本と同様の使い方を海外でもしたいという方はこちらを利用する方がいいでしょう。
ちなみに海外パケ放題は0円からとなっていますが、たったの1.2MBの利用ですぐに1980円の1段階目上限に達し、その後は約25MBで上限額の2,980円になります。道案内や調べ物をしていたらすぐに到達しますので、2980円を標準料金として考えてください。
その他、利用単位の違いや申し込みの有無の違いなどもありますので、ご利用の際は必ずご確認下さい。
au
auもドコモ同様の2つのサービスがあります。
世界データ定額について、パケット量の制限がドコモとは異なる基準を採用しています。
世界データ定額 |
海外ダブル定額 |
|
事前の申込み |
不要 |
不要 ※国内のパケット放題プランに加入していることが前提 |
料金 |
980円/24時間 |
0円~使った分だけ |
ご利用の単位 |
渡航先で利用開始の操作をしてから24時間 |
日本時間が基準で、0時から23時59分59秒まで |
利用開始操作 | 必要 |
不要 |
速度制限 | 日本で利用しているパケット契約のパケット量を超えたら低速制限 | なし |
対応エリア | アメリカ本土、アラスカ、ハワイ、カナダ、韓国、台湾、タイ、香港、シンガポール、マレーシア、オーストラリア、ニュージーランド、クリスマス島、ドイツ、フランス、イギリス、イタリア、オランダ、スペイン、ベルギー、オーストリア、チェコ、スロバキア、スイス、ルクセンブルク、サンマリノ、バチカン、リヒテンシュタイン、プエルトリコ、米領バージン諸島、カナリア諸島、スペイン領北アフリカ |
海外ダブル定額についてはdocomoの海外パケ放題と同じサービス内容です。日本と同様の使い方をされたい方にはこちらがいいでしょう。
なお、世界データ定額については、docomoと異なる少し嬉しいサービスがあります。それはパケットデータ量が日本国内で契約しているパケット定額の範囲内で利用できるということです。
例えば、日本国内で月7GB(=7,168MB)まで利用できる契約をしていて、海外旅行に出る日に2GB残っているとします。その場合この2GBを海外滞在中に980円/日で利用できるのです。
もちろん2GBを使いきってしまうと日本に戻ってきてから基準日まで低速モードで我慢しないといけなくなるので、使いすぎには注意が必要ですが、1日30MBというdocomoに比べるとかなり柔軟性のあるサービスです。
SoftBank(ソフトバンク)
ソフトバンクが提供しているサービスは1つだけです。
docomoの海外パケ放題、auの海外ダブル定額と同様のサービスになります。
公式 海外パケットし放題
海外ダブル定額 |
|
---|---|
事前の申込み |
不要 ※国内のパケット放題プランに加入していることが前提 |
料金 |
0円~使った分だけ |
ご利用の単位 |
日本時間が基準で、0時から23時59分59秒まで |
利用開始操作 |
不要 |
速度制限 | なし |
対応エリア |
2段階定額の上限金額に達する通信量も25MB/日とこちらも他社と全く同じ料金体系です。
海外モバイルWi-Fiルーター(イモトWi-Fi)
さて、主要キャリアが海外パケ放題を提供している一方で、スマートホンを利用している方は、海外向けのWi-Fiルーターを利用することもできます。
WiFiルーターを利用したことがない方向けに説明すると、スマートホンをそのまま利用する場合とWi-Fiルーターを利用した場合で以下のような違いがあります。
仕組み | メリット | デメリット | |
スマートホン単体 | スマートホン内の通信カード(SIM)でインターネットに接続。 | ・スマホだけで気軽に通信できる。 |
・料金が高い ・提携外の現地通信会社の電波につなぐと高額な料金を請求される。 |
海外対応Wi-Fiルーター | ルーター内にあるSIMでインターネットに接続。 |
・電源が長持ちしやすい。 ・料金がスマホに比べて安い。 |
・スマホとは別にルーターを持参する必要がある。 |
Wi-Fiルーターを利用する場合の唯一の欠点がスマートホン以外に機器を一緒に持ち運ばないといけないということ。カバンの中に入れておけば心配はありませんが、ホテルに忘れてしまうとインターネットに接続できないということになりかねません。
さて、今回はエリア・料金ともに安定感のあるCMなどでもおなじみの「イモトのWiFi」の料金体系を見てみると以下のようになります。
4G/LTE Wi-Fiプラン
国名 | 料金 |
韓国 | 680円/日 |
タイ | 1,280円/日 |
台湾 | 1,280円/日 |
中国 | 1,280円/日 |
インド | 1,280円/日 |
香港 | 1,280円/日 |
フィリピン | 1,280円/日 |
カンボジア | 1,580円/日 |
シンガポール | 1,580円/日 |
インドネシア | 1,580円/日 |
アメリカ (本土) |
1,580円/日 |
ハワイ | 1,580円/日 |
ドイツ | 1,580円/日 |
イギリス | 1,580円/日 |
フランス | 1,580円/日 |
イタリア | 1,580円/日 |
スペイン | 1,580円/日 |
オーストラリア | 1,580円/日 |
4G/LTEプランでも大手主要キャリアの最低でも半額程度、アジアの一部では4割程度まで料金が落ちます。
3G Wi-Fiプラン
また3G通信であればさらに料金が安くなります。ブラジルも含めて途上国では4G通信でも3Gと体感速度がほとんど変わらないことも珍しくないため、調べ物や地図検索程度であれば3Gでも十分に便利だと思います。
こちらも地域によって料金体系が異なります。
ブラジルでもWi-Fiタイプの利用で1週間1万円もしません。アジアや欧米では4Gとそこまで変わらないので余裕があれば4Gの方がいいかもしれません。
オンラインで簡単に申し込み、旅行費用を大幅に節約しよう!
ここまで各社の海外利用時のパケ放題料金と海外Wi-Fiルーターを見てきましたが、その差は歴然です。何も知らずに毎日3,000円近い出費をインターネットのために支払うのは非常にもったいないところがあります。
大手キャリアで1週間も旅行に行けば3,000円×7日=21,000円となりますが、モバイルルーターであれば最安で5,000円以下。これだけの差額があればお土産や現地レストランで美味しいごはんを食べることもできます。
iPhoneやアンドロイドスマートホンでWi-Fiをオンにすれば簡単に利用出来ます。利便性の高さから最近はグローバルWi-Fiのユーザーが急激に増えていて、海外旅行以外に出張で利用している友人もちらほらいます。
まだ携帯会社の海外パケ放題を利用している方は海外モバイルルーターをレンタルすることを強くお勧めします。申し込みはオンラインで、受取も空港でできるため面倒もなくオススメです。
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