日本ではほとんど気にすることのなかったグルテン。
ところがブラジルのスーパーで買い物をしているととにかくグルテン、グルテン、グルテン。
スナックでも、調味料でも、お肉でも。パッケージの裏側に比較的大きな文字で「グルテンが含まれていません」という表記がされています。
日本の食品は世界的に見てもかなり高い水準だと思うのですが、ここまでグルテンという表記を目にすると流石にグルテンって何か健康に悪いのだろうかと心配になってきました。今まで食べていたものにもしかしてグルテンが含まれていて、実はヤバイ物質だったりするんじゃないかと。
そんなわけで、グルテンとは何なのか、グルテンは何が問題なのか調べてみました。
グルテンとは
グルテンって名前を聞いたことあるような、でも何なのか分からない。
Wikipediaによれば
小麦、ライ麦などの穀物の胚乳から生成されるタンパク質の一種。麺類やパンなど、小麦加工品を作る上で弾性や柔軟性を決定し、膨張を助ける重要な要素となっている。
とのこと。小難しいことは置いといて、小麦、ライ麦などに含まれるタンパク質の1種ということ。
これらは多くの加工品に含まれていて、日本人にはかなり馴染みの深いものではないでしょうか。小麦粉からつくられているものを考えただけでも、以下のように多くの食べ物があります。というか、僕の好物のオンパレード。
パン、パンケーキ、ホットケーキ、パスタ、ピザ、うどん、素麺、ラーメン、焼きそば、コーンフレーク、オートミール
グルテンって美味しいんじゃないかとすら思わせます。
グルテンの摂取で心配されること
たぶんほとんどの日本人が食べまくっているグルテンなのですが、結局のところグルテンの摂取によってどのような影響があるのでしょうか。
ハッキリとしているのはグルテンを体が受け付けず、アレルギーまたはアレルギーのような症状に苦しむ体質の人にとっては辛い素材であるということです。これはセリアック病と呼ばれ、様々な症状を引き起こすようです。
セリアック病は小麦、ライ麦、小麦などに含まれるグルテンに対する免疫反応が引き金になって起こる自己免疫疾患で、小腸の粘膜が炎症を起こしてしまい、栄養の吸収を阻止したりするんです。これにより、下痢、腹部膨満感、過敏性腸症候群、潰瘍、腸癌、貧血、疲労感、骨や関節の痛みなどの症状を引き起こすこともあり、時によっては命を落とす事もあります。
ただし、一方でセリアック病以外の人にとってはグルテンそのものが体に健康上の問題を引き起こすことは医学的にはまだ証明されていないようです。
いくつかのサイトを見ていくと、中には危機的な問題を引き起こすといった記事もありましたが、こういう問題は解釈が難しいところです。
ただテニス選手のジョコビッチがグルテンを抜いてから体調が良くなり、ランキング3位から1位にまで上り詰めたなんていう話まであって、普段気づかないレベルでの疲れや頭の回転に影響を受けている人もいるかもしれません。
ブラジル人がどうしてグルテンを気にするのか聞いてみた
で、当のブラジル人に聞いてみました。そこらへんどう思っているの?と。
「気にしてないよ。女の人で体重とか気にしてグルテンフリーに気を遣っている人もいるけど。一部でしょ。」
僕の周りのバイアスが強い気もするので、これがブラジル人の意見というわけではないのですが、確かに体重を気にした場合にグルテンフリーは間接的にダイエット効果はありそうだなと。
なんたって、ラーメン、うどん、パンといったら炭水化物食品の代表格です。
ここ数年盛り上がったライザップとかまさに炭水化物を徹底的抜いて痩せるという手法だったりするわけで、グルテンを抜いたら結果的に痩せられそうではあります。グルテンフリーダイエットという言葉まであるようです。糖質制限の1つの手法のようにも思います。
でも、ブラジル人の朝食といえばパンに塩辛いハムを挟んだサンドイッチで、最近はラーメンや焼きそばが大人気なわけで、やはり皆さん食欲優先というのが現実で、おそらくグルテンフリーは本当に辛い状況に置かれている人以外そこまでブラジルで盛り上がっているのか不明です。
参考 GLUTEN FREE & LOW CARB life / 『「いつものパン」があなたを殺す』白澤卓二教授に聞いた“グルテン”と“脳”の真実とは / グルテンって本当にカラダに悪いの?
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