ここ2-3年のうちにあっという間に広がったYoutuberという言葉。
日本でもおもしろ動画を中心に有名なYoutuberが出てきて、中には年間数千万円の売上を上げる人もいるそうではないですか。うらやましい。
そんなYoutuberが先日知人と話していて話題になりました。
というのも、ブラジルでは日本に対する憧れが強く、良いイメージを持っている人が非常に多くいて、そうしたブラジル人を対象に日本から情報を発信しているYoutuber達が少なからずいるというのです。
ちょっと調べてみたら出てくる出てくる。まだ規模の小さなチャンネルもありますが、大きなところでは100万人以上のフォロワーがいるのだからびっくり。改めてこうした市場の大きさを認識させられました。
日本ファンの増加に貢献してくれている在日ブラジル人Youtuberをご紹介しましょう。
Japão Nosso De Cada Dia(日本の日々)
僕が調べた中では圧倒的な人気を誇っていたのがこのチャンネル。なんと110万人のフォロワーがついています。110万人ですよ!
このチャンネルを運営する2人はブラジル人のカップル。
ビデオを見てみると分かるのですが、編集がしっかりとされていて、とにかくテンポがいい。
またビデオの内容も日本人でも知らないようなちょっとマニアックな内容を中心に企画がよく練られています。普通の日本文化はもはや皆知っていて、こうした日本在住ならではのチャンネルが強い人気を誇っているわけですね。
しかしこの濃い内容を週に3回も流すとは敬服します。
ちなみにこの番組はしっかりとスポンサーをつけていて、工場などへスタッフを派遣する人材派遣業者がスポンサーとなっています。ブラジルから出稼ぎに来る人々を惹きつけるのにこれほど素晴らしいマッチングはないのではないでしょうか。面白すぎる。
Thais e Thalita Matsura(タイスとタリタ)
こちらは女の子2人が主人公のチャンネル。
お母さんと娘、友人らで運営しているようで、女性目線で受けそうな内容が中心になっています。
多少の動画加工はあるものの、基本的にはアメリカのホームドラマのような雰囲気で番組が進行しています。Japão Nosso De Cada Diaほどではありませんが、こちらも70万人以上のフォロワーがついているメガサイトです。
AquiPode – A vida no Japão(できるもん!日本生活)
こちらは日常動画を中心とした日系ブラジル人が運営しているサイト。
他のチャンネルに比べるととにかく外出先での自撮り動画が多い。きっと撮影から加工まで一人で全て行っているのでしょう。
そんなわけで、ホームビデオ風の日常の散歩をしているような雰囲気の中でぐだーっと楽しめる感じです。観光地のみならず、本当僕達が普段遊びに行くようなところの雰囲気を知りたいブラジル人にはぐっときそうなチャンネルです。
こちらのフォロワー数が52万件なので、ここまでの3つのチャンネルが50万フォローワー数を誇る3大日本紹介チャンネルといえるでしょう。
Japonessica
この子は色々とすごい。。。たぶん20歳前後なのだと思いますが、ほとんど映像編集もなく、ひらすらしゃべるスタイルで番組が進行しています。たまに外出先の様子を中継したりするものの、背景を少し飾り立てるだけの超シンプルな番組。
Thais e Thalita Matsuraに比べると若い女の子、語弊を恐れずにいえばキラキラした内容が中心に見受けられます。さらにはこの子の可愛さも相まって、なんと35万以上のフォロワーがついています。むむむ。ある意味でYoutuberって視点さえつくればこれだけファンが作れるのだという一つの証明のようにも思います。
Made in Jpn
以上の4つのチャンネルに比べるとまだフォロワー数は少ないですが、それでも25万以上のフォロワーがついています。
こちらのチャンネルの最大の特徴は家族生活が描かれており、さらには料理の作り方を紹介する回が半数ほどあるといったところでしょうか。
番組の変遷を見ていくと、お腹の中にいた赤ちゃんが後で生まれていたりしていて、他のチャンネルにはない趣きが感じられます。
ちょっと残念なのは料理紹介のほとんどがブラジル料理であったり洋食であったりするところでしょうか。和食(簡単なものでも)の作り方を紹介すると一気にフォロワー数が増加するような気がするのは気のせいでしょうか。
ブラジル人が求めている日本文化はサムライではない
以上で紹介したチャンネルは、僕が調べた限り、ブラジル人が日本を紹介するというテーマで運営されているチャンネルでフォロワー数トップ5です。これ以外にも20以上の同様のチャンネルがありました。
これらを見ていて気づくのは2つです。
一つは単なる「日本文化」にはあまり価値がなく、番組として特徴を出していかないとブラジル人のファンはついてこないということ。女性目線であったり、家族目線であったり、これはマーケティング的な問題だとは思いますが、日本文化をアピールする際に「外国人」ではなく、◯◯が好きな外国人といったターゲティングが必要な時代なのだとしみじみ思いました。
もう一つは、ブラジル人(もはや外国人だと思いますが)が面白いと思うのはサムライやスモウではなく、もっと現代的なクールな日本文化です。それも政府が公言しているようなクールではなく、もっと地味で生活感あふれたクールです。最新技術がどうとかアニメがどうとかよりも、カップラーメンとかテープのりとかビレバンで売っているようなオモチャだったり。
日本文化を一括りにして「ジャパン!」とアピールしたところでもはやお客さんはついてこず、ある程度細分化した顧客に対して、もっと生活の中にある日本文化をアピールしていくと面白いのではないかと思った次第です。
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