海外駐在から帰国すると浦島太郎になったような気分になります。
時代の流れが早く、生活環境も大きく変化する中で、たったの2−3年といえども社会は大きく変わっており、何が起きているのかわからないこともちらほら。
駐在前の日本での生活に戻そうにも、以前は当たり前だったことが無くなっていたり、選択肢が増えすぎていてどれを選べばいいのか分からず、ただでさえ大変な本国への帰国がますます負担の重いものになってしまいます。
その代表格の一つが携帯電話の契約。
たった数年前までドコモ、au、ソフトバンクの3社だけだったのに、家電量販店に行ったら色々な携帯会社があり、以前知っていた金額とは全く異なるサービスに「何か落とし穴があるのではないか」と疑心暗鬼になってしまいます。
今回はそんな携帯電話をどこと結ぶべきなのか、新しく聞く格安SIMとは何なのか、何が違うのかについてお話したいと思います。
どうして携帯会社がこんなにあるのか
これまで携帯会社といえば、ドコモ、au、ソフトバンクの3社しかありませんでした。
どんな業種でも事業者が少ないと競争原理があまり働きません。皆さんご存知の通り、3社とも基本料金は980円で、パケット放題サービスをつけると◯◯円で、さらに基本契約は2年間のように、3社ともほとんど金額の変わらないサービスを提供していました。
政府としては、通信会社を増やすことでこの状況を改善させようとしていましたが、携帯回線のインフラ投資は決して安いものではありません。また電波帯域を闇雲に増やすわけにもいかず、その結果生み出されたのが携帯回線の卸売です。
新規参入事業者は既存の3社から回線を借り受けることで投資を抑え、また経費を工夫することで、既存の事業者よりも安い携帯回線を提供できるようになったのです。
この新しいマーケットには次々と事業者が参入、現在では600社以上あると言われています。テレビやインターネットで様々な携帯会社の名前を見る理由はここにあります。
格安SIMとは。どうしてこんなに安いのか。
格安SIMとはいわゆる既存キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)以外の新しい携帯回線を指します。
SIM(シム)とはスマートホンなどに入れるチップのことで、電話やインターネットができるのはこのチップがあるためです。チップがなければ携帯電話はただの箱でしかなく、携帯回線とSIM(シム)はほぼ同義のものとして扱われています。
つまり、格安SIMとは格安携帯回線というわけです。
上述の通り、新たな携帯会社が生まれる中で、既存のものより安いサービスの通信会社のサービスを格安SIMと呼び、皆さんがどんどん切り替えています。既に格安SIMは全体の携帯電話の10%以上になっています。
格安SIMが格安である理由
これまで携帯電話の維持費といえば、毎月5,000円以上は当たり前でしたが、この格安SIMの料金は1,000円代からとなっています。
どうしてここまで安いかというと、投資が少なく、またほとんどがオンライン申し込みを中心として人件費などの経費を抑えているからです。
既存の事業者が築き上げてきたインフラを安く借りて、また経費を落とすことで料金が安くなっているのです。
駐在から帰国したら格安SIMに切り替えるべき3つの理由
さて、僕自身も既に格安SIMを利用していますが、ブラジルから帰国したタイミングで契約をしました。なぜなら海外駐在などから日本に戻るタイミングがもっとも携帯回線の切り替えに適しているからです。
これから帰国する方はこのタイミングを逃さないように注意しましょう。
駐在前のスマホが大手キャリアよりずっと安く利用できる
まず携帯電話料金が大きく下がります。それも以前利用していたスマートホンがそのままで。
駐在前に利用していた携帯会社はほとんどの方がドコモ、au、ソフトバンクのいずれかだと思います。皆さん、その時の携帯料金はおいくらでしたか。
僕の場合は毎月8,000円以上かかっていました。周りの友人を見ても10,000円を超えている人は珍しくありません。
さて、僕が現在利用している格安SIMはというと、毎月2,000円程度です。電話をほとんど利用しないことを考慮しても、非常に安くなりました。
またSIMフリースマートフォンでなくても利用できるのも嬉しい点です。駐在前に利用していたスマホを利用することができるため、出費が抑えられます。場合によっては駐在時に利用していたスマートホンでも通信できる可能性もあります。
自宅で契約ができる。多忙な帰国直後の生活負担を軽減しよう。
本国への帰国後は、日常の生活に戻るために多忙を極めます。
ただでさえ、対応することが非常に多い中で、携帯電話の契約のために外出するのは面倒です。家でできることは自宅で対処することが望ましいでしょう。
この点で、格安SIMはオンライン申し込みがベースとなっているため、非常に簡単にWeb申し込みができるようになっています。通販サイトで購入するのと同じ流れです。
サポートセンターもしっかりと用意されているため、自宅にて簡単に申し込みができるのは海外赴任から帰国した方には最適な申し込み方法と言えます。
帰国直後だから切り替え負担が少ない。
さて、最後に重要な点があります。
通常、携帯回線の契約は1年または2年間の契約期間の縛りがあります。格安SIMに切り替えたくても、この契約期間のために多額の違約金が発生するために乗り換えに踏み切れないという方が多くいます。
一方で、海外駐在をされていた方は出国時に携帯契約を休止していたり、解約されているかと思います。休止の場合には違約金が多少発生しますが、また新たな契約期間の更新がされることが多いため、切り替えることを希望される場合にはこのタイミングがベストになります。
- 解約済みの方
新たな契約をするだけですので、特別な追加費用は発生しません。帰国のタイミングで格安SIMへの切り替えをお勧めします。
- 休止中の方
携帯会社によって休止時の扱いが異なります。
auの場合だと、休止後の回線復活は2年契約が初期化されます。つまり休止復活から改めて2年間の契約が発生します。
この場合は、違約金から解放されるのが1年、2年先になりますが、帰国後のタイミングで契約を切り替えることが経済的です。違約金は1万円〜2万円程度が一般的ですので、毎月の費用が抑えられることを考えると切り替えた方が結局お得ということになります。
例)
毎月3,000円安くなる場合→3,000円×12ヶ月(月額節約費用)-21,600円(違約金)=14,400円
毎月5,000円安くなる場合→5,000円×12ヶ月(月額節約費用)-21,600円(違約金)=38,400円
選択すべき3つの格安SIM
600社ある格安SIM会社。検討対象となるのはたったの数社。
さて、そんな格安SIMですが、冒頭でもお話した通り、格安SIMを提供する企業は600社以上あります。
600もあると、それぞれの企業のプランや料金をすべて調べて比較することは現実的ではないですよね。時間がない中でも気軽に契約できるはずの格安SIMであったはずなのに、調べて比較をしているだけで一日が終わってしまいます。
しかし心配する必要はありません。
確かに600社もあるのは事実ですが、そのうち検討に値するキャリアは数社しかありません。もっと言うと以下で紹介する3社もあればそれで十分なのです。
既に多くの人が様々な格安SIMを利用している中で、「思っていたより速度が出ない」「安定性に欠ける」「他社に比べて高い」というレビューが十分に出揃っています。僕自身もいくつかのSIMをテストしてみましたが、やはりお勧めできるSIMはかなり限定されます。
3つに絞ってお勧めしたいSIMとそれぞれの特徴をご紹介したいと思います。
UQモバイル
現在、僕がメインで利用しているのがUQモバイル。
UQモバイルはauの子会社であることが最大の強み。実測の回線速度もauのインターネット速度と比べても遜色なく、速度に不満を持つことはありません。
格安SIMの中には朝や夜などユーザーが多くなる時間帯になると速度がかなり重くなるものもありますが、UQモバイルは一日を通していつでも十分な速度が出ています。
またau系の格安SIMということで、auで契約したスマートホンはSIMロックの解除無しで利用することができます。
対応機種 動作確認端末
料金もかなりお手頃ですので、金額、品質ともに非常に優れたキャリアだと思います。あまりインターネットを使わない方であれば通話定額(5分以内)にて1,980円から利用ができます。
▼料金一覧
以下のサイトでオンライン限定キャッシュバックキャンペーンを行っています。スマホとセットのお得なプランもありますんで、ご検討中の方は是非オンラインでお申込み下さい。
Y!mobile(ワイモバイル)
ソフトバンク系でお勧めなのがワイモバイル。
こちらもソフトバンクの小会社という強みが最大の特徴でして、サービス品質はソフトバンクのものと変わりません。サブ携帯で利用していますが、こちらも全くストレスなく利用できています。
対応機種 動作確認端末一覧
料金はUQモバイルと同じものになりますが、無料通話が10分までとなっているため、少しお得。さらに、Yahoo!プレミアムが無料で付帯するため、ヤフオクやヤフーショッピング利用者はワイモバイルがお勧めになります。
オンライン限定のキャンペーンも実施中です。ソフトバンクスマホを保有している方やSIMフリースマホ利用者は是非検討してみて下さい。
mineo(マイネオ)
さて、UQモバイルもY!モバイルも大手キャリアの子会社という安心感がありましたが、独立系の通信会社で定評のあるのがmineo(マイネオ)です。
独立系といっても、既存の通信会社と関係がないだけでして、マイネオは関西電力の子会社というところで安心感があります。
また独立系ということで、auスマートホン、ドコモスマートホン両方に対応している他、上記2社とは異なる料金プランを用意してくれていることも特徴的な点です。
対応機種 動作確認端末一覧(ドコモスマートホン)
対応機種 動作確認端末一覧(auスマートホン)
▼ドコモ向けプラン
▼au向けプラン
パケットのデータ容量が細かく区分されている上にオプションが豊富に用意されており、自分の好きなプランにカスタマイズできる点も魅力の一つです。通話定額もオプションで用意されているため、通話を多くされる方でも安心です。
格安SIMはオンラインで申し込んだ方がお得!
駐在のみならず、留学など長期海外生活から帰国したタイミングが格安SIMへ乗り換えするべきベストなタイミングです。
最近は街なかの携帯ショップや家電量販店でも申し込みの受付を受けている場合がありますが、オンライン限定のキャンペーンも少なくないのが格安SIM。是非この機会に乗り換えを検討してみてくださいね。
ご質問はこちら Comment/Question