ブログ運営を長らくしていると悩ましいのがPVの減少や伸び悩み。
立ち上げ当初は1日数人の訪問者だったものが、あっという間に数百、数千人へと伸びながらも、そこから伸び悩み、果てには減少してしまうということは誰しもが一度は経験していると思います。
当ブログも一定のレベルまで増加したところで伸び悩みを経験しているところですが、記事の更新も月に4本程度で、正直なところ記事の増加に伴うPV増加はあまり期待できません。
では出来ることは何も無いかというとそんなことはありません。
既存の記事だけでPVを増加させる、これまで取り組み成功してきた施策をご紹介したいと思います。
ブログ運営はコンビニ経営と同じ。商品ごとの売上をまず知ろう
”ブログのPVが減少した”と聞きますが、そもそもPVが減少するとは何なのでしょうか。
というのも、PVが減少したというとブログ全体があたかも沈没船のように沈んでいくかのようにイメージするかもしれませんが、それは多くの場合間違いです。
定期更新しているブログで、全ての記事でPVが減少しているということは稀で、多くの場合以下のようにPVが増加している記事もあれば、減少している記事もあり、減少インパクトの方が大きいために、ブログ全体のPVが落ちているわけです。
1月 | 2月 | 差異 | |
記事A | 1,000 | 800 | ▲200 |
記事B | 400 | 200 | ▲200 |
記事C | 250 | 400 | 150 |
記事D | 100 | 150 | 50 |
合計 | 1,750 | 1,550 | ▲200 |
これは記事をコンビニの商品と考えると分かりやすい話です。
コンビニ全体の売上が下がった時に想定されるのは、全ての商品で売上が下がるという話もなくはないですが、多くの場合こんな話です。
主力の弁当の売上は下がってしまい、一緒に販売していたドリンクも減少、一方で雑誌やスナック類の売上は上がったが、主力商品の売上減少を吸収しきれなかった。
では、どうすればいいのか。
商品を増やしたら売上は上がるでしょうか。もちろん上がることは上がると思いますが、まだ多くの人が知らない新商品を置いても焼け石に水です。
雑誌やスナックに注力して、販売コーナーを増やすのも一つですが、元々売上が小さいこの2つの売上が増えても、弁当・ドリンク販売の減少を補うことは難しいかもしれません。
結局のところ、売上を回復、さらに成長させるには弁当・ドリンクが売れるような施策が最初に必要でしょう。近所のサラリーマンをターゲットに、ヘルシー弁当を目立たせたり、ドリンクとのセット値引きなどが良いかもしれません。
さて、コンビニの話が長くなりましたが、翻って考えると、ブログも記事という商品を売場においているのと同じです。そしてPVは売上と同じです。
まずは記事ごとのPV推移を把握して、どの記事のPVが落ちているのかを理解することが最初のスタート地点なのです。
記事別PVの推移を見る2つのポイント
ブログにおける売上であるPVですが、僕のブログでは月に一回GoogleAnalyticsからデータを抽出して、エクセルで管理をしています。
この管理で主に見ているのはたった2つです。
- ランディングページ別セッション数
- ランディングページ別平均PV
ランディングページとは、ブログ訪問者が最初に見たページです。例えばGoogleで「ブラジル 観光ビザ」と検索して【最新版】自分でできる!ブラジル観光ビザ申請手続きを全部解説を見たとします。このページがランディングページになります。
このあと、ブラジルの観光情報も見たいと2ページ、3ページと見てくれたとしましょう。
そうするとこの記事のセッション数は1、PV3が計上されます。
コンビニでいうとこんな感じです。
弁当を探しに入店したお客さんがいました。お弁当と一緒に飲み物と、せっかくなので小腹が空いた時のためにチョコレートを購入。入店者数1、販売数3が計上されました。
なぜ、この2つの数字を見ているかというと、どの商品(記事)が人気で、その商品を購入するために来店した客がどれだけ多くの別の商品を購入してくれるか(平均PV)が大切だからです。
この積み重ねが全体の売上(PV)を増やすことにつながることは言うまでもありません。
PV増加施策①セッション数の増加
では、まずブログに来てもらう訪問者数を増やす方法を考えます。
これまでコンビニの例を出していました。コンビニにおける来店者数を増加させるためには、例えばヘルシー弁当の旗などを店前に設置して大々的に宣伝することで来店者数を増やすことができるかもしれません。
一方でブログでは、検索順位がこれにあたります。旗を立てることと同様に、検索順位を上げていくことで、「このブログに良い記事があるよ!」と多くの人に伝えることができるわけです。
既存の商品であっても、検索順位を上げていけば訪問者数(来店者数)を増やして、売上(PV)を増やすことができます。とはいえ、全ての記事の検索順位を上げるのは大変です。売れる見込みのない記事にエネルギー費やすのは非効率です。
個人的にターゲットとしている注力対象記事は以下の2つです。
訪問者数増加施策を打つべき記事の選び方
A:以前は訪問者の多かった記事
一つは以前多くの訪問者があったものの、直近において訪問者の減少が大きい記事です。
以下の例だとA、Cがそれにあたります。6月時点の他の記事のPVが変わらない前提で、この2つの記事のセッションがそれぞれ過去最大の数値にまで回復させれば記事A:300+記事B:300=600セッションが増加する計算になります。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | Max | |
記事A | 1,000 | 800 | 900 | 850 | 750 | 700 | 1,000 |
記事B | 400 | 200 | 500 | 700 | 750 | 800 | 800 |
記事C | 250 | 400 | 500 | 550 | 200 | 250 | 550 |
記事D | 100 | 150 | 200 | 200 | 150 | 200 | 200 |
合計 | 1,750 | 1,550 | 2,100 | 2,300 | 1,850 | 1,950 |
ちなみに僕の場合も以下のように管理しています。
本来は実力があるにも関わらず、検索順位の下降によりPVが落ちているわけで、しっかりと対策を打てば回復させることはそこまで難しくないはずです。
B:マーケットの大きな記事
もう一つは、検索者数が多いことが想定されるにも関わらず、訪問者数が非常に少ない記事です。
例えば、iPhoneや海外旅行に関連した記事は需要が大きいと考えられますが、そうしたテーマにも関わらず訪問者数が少ない場合には、伸びしろの大きさに期待できます。
もちろん競合サイトも非常に多いわけで、上位を目指せるわけではありません。そして別に検索1ページ目に表示することを目指す必要もありません。超ビッグマーケットの欠片を享受できるだけでも、インパクトは相応にあるわけですから。
ちなみに多くの方はご存知だと思いますが、GoogleAdwordsで検索数を調べることができますので、検索数が多いにも関わらず、月間100セッション以下の記事は改善インパクトが十分に期待できるでしょう。
検索順位上昇施策
こうして対策を打つべき記事を選定したら、次は施策を打ち込んでいきます。
が、検索順位上昇については世の中に諸説ありまして、よく言うようにGoogleの中の人ですら、正確な回答は知らないと思われます。
上手く行くかは実行してみて初めて分かるわけで、あまり深く考えずにトライアンドエラーを繰り返すしかありません。
①情報の更新
一つは情報を最新のものに更新することです。
記事の投稿から時間が経過していくと、情報が古くなっている場合があります。料金が変わっていたり、ルールが変わっていたりしています。
他サイトより優位に立つためにも新しく利便性の高い情報に更新していくことで、検索順位が回復するという例は多く聞こえます。
ゲーム実況の記事リライトしたら検索順位上がったー!うれぴー!
— C子@ブロガー٩꒰⍢ ꒱۶⁼³₌₃ (@CLOG_Cko) May 4, 2017
リライトしたらゴリゴリ検索順位上がっててビビる
— にもの (@2mo_no) January 27, 2017
②情報量の強化
これはより多くの検索キーワードでヒットすることを目指します。
例えば、ある観光地を紹介する時に、観光地の施設内容の紹介しかないとします。ここに観光地へのアクセス方法や注意事項(サングラスが必要など)を追記してあげます。
情報量が増えれば当然多くの検索キーワードと関連性が出てきて、訪問者数が増える可能性にもつながります。またその記事の網羅性が高くなれば、コンテンツとしての価値が高まり、検索順位の上昇にも影響を与えると考えられています。
なるほど、追記か~。あの記事PVは良かったけど、内容すかすかだったし追記してみるのね。
— ホルスタインおじさん (@Holstein_ojisan) July 13, 2017
とりあえず記事の追記修正を全面的に実施。
内部リンクを少しだけ追加。
その結果、PVは平均10超える程度に。徐々に伸びてきてる実感があるのでよし。
更新のモチベーションはなんとか保てそうだ。(^_^;)— Nコロ (@firstbabylife) July 1, 2017
PV増加施策②平均PVを増やす
さて、もう一つの目標である「セッションあたりの平均PVの増加」ですが、こちらは比較的蓋然性高く実行が可能です。
一度自分のサイトに訪問して下さった方により多くの記事を読んでもらうための施策を打つわけで、ある程度コントロール可能です。
コンビニで考えればこんなところでしょうか。
弁当の購入目的で来店した方にドリンクを一緒に購入してもらうために、弁当コーナーの近くにオススメのお茶を置いてみたり、脂っこい弁当の近くに「脂肪吸収を抑えるお茶と一緒にどうぞ!」みたいな張り紙を置いておくことで、2点目、3点目の商品購入を促進しよう。
なお、セッション数と同様にGoogleAnalyticsにて以下のように記事別のセッションあたり平均PVを管理しています。
記事の選び方
さて、平均PVを強化するための施策はどの記事に打つべきでしょうか。
それは、訪問者数の多い記事を優先にするべきです。これは非常に簡単な理屈です。例えば平均PVが同じ2つの記事のうち、平均PVを0.1上昇させた時にインパクトが大きいのがどちらかは明らかです。
記事A:1,000セッション*0.1PV/セッション=100PV
記事D: 100セッション*0.1PV/セッション=10PV
もちろん記事Dにまで手が回ればやるべき対象ですが、まずは訪問者数の多い記事から優先的に施策を実行していきましょう。
セッション平均PV上昇施策
平均PVの増加施策には大きく2つの方法があります。
一つは、最初に訪問してもらった記事の満足度を上げて、他の記事も見てみようと感じてもらい、2つ目の記事も見てもらう方法。
もう一つの方法は、関連性の高い記事を近くに並べて、他の悩みや疑問についても一緒に解決する方法です。
③記事の満足度を高める
記事の満足度に直接つながるのはやはりコンテンツの中身そのものですが、その他にも方法があります。
例えばこちらの記事にあるような太文字と下線による強調。
長い記事の多くは全て見てもらえることは少なく、流し見が多いと思います。その中で重要な部分をきちんとハイライトして、その部分を中心に読んでいけば理解できる装飾がされていれば、もう一本読んでいこうかなと思ってもらえることになります。
その他にも、誤字脱字の修正(このブログでも無数にあり、見つけ次第いつも修正しています。)やくどい説明を削除、図表を追加したりとできることは少なくありません。
④手動で記事末関連リンクを作る
もう一つ即効性が高い施策としては、記事末リンクをしっかりと作ることでしょうか。
こういうものです。
通常どのブログでも関連記事のウィジェットがあると思いますが、記事を最期まで読んだ後にさらに下までスクロールしてくれることは少ないです。
そのため、記事が終わったと同時に関連記事を示してあげることで、より多くの人に視認してもらうことができ、次のページへの入口が増えることになります。
常にPDCAを繰り返す。答えはやってから分かるブログ運営はやっぱり経営と同じかも
このブログも必ずしも特別に大きなサイトではありませんが、それでもできることは多いものです。
これまでに様々な施策を打っては上手くいったり失敗したりの繰り返しで、無駄に終わった努力も少なくありません。何が正解であるか明確に分からない中ですから、様々な情報からトライアンドエラーを繰り返すしかありません。
しかしその中でも重要なのは「現状をきちんと把握すること」でしょう。どの施策が成功するかはやってみて初めて分かりつつも、最初の現状と施策を打った後にどこにどんな影響が出たか分からないと成功の再現も不可能です。
小さなブログであっても、このようにPDCAを繰り返す中で、少しずつPVを増やすことはできるのです。
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