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「海外に住む」という言葉の多様性を学ぶ。海外在住日本人の地域別比較。

一般

最近、東京や大阪ではやたらに外国人を見かけるようになりました。

以前はアジア系の人が中心でしたが、東京オリンピックに向けた政府の施策が功を奏しているのか、欧米系の旅行者や在住者も多くなっており、日本も少しずつ変わっているなぁと感じます。

一方で、日本から海外に行く人も増えています。昔は「海外在住経験がある」なんていうとかなり物珍しく見られたこともありましたが、僕の周りでも親の仕事で住んでいたとか、仕事で駐在しているという友人は珍しくありません。

加えて、停滞感のある日本を抜け出して海外で起業するとか、フリーランスで生きていくという方も増加傾向にあるように思います。

ブラジルにも元駐在員でビジネスを起こしたという方や、永住を目指して渡ってくる人が後を絶ちません。

さて、実際のところどのような状況なのか、面白い資料を見つけたので深掘りしていきたいと思います。

  

海外在住の日本人の実態をまとめた「海外在留人数調査統計」

海外に住む日本人については、外務省が発行している「海外在留人数調査統計」が参考になります。毎年実施された調査内容がかなり細かく記載されています。

タイトル通り、海外在住の日本人についての数値報告なのですが、以下のような区分で細かい数値を確認することができます。

  • 国別・地域別
  • 長期滞在者・永住者・日系企業勤務者など
  • 男女別・年齢別
  • 企業赴任者の人数とその家族の人数
  • 国別の日系企業数

かつ有り難いことにエクセルデータも揃っておりますので、各種調査に利用するにはかなり使い勝手の良いデータセットとなっています。(行政資料の多くがPDFだったり、生データがなかったりしますから貴重)

海外に在住する日本人推移

まずは全体像から見ていきましょう。海外に在住する日本人は平成元年に587千人でしたが、平成27年には1,317千人にまで増加しています。実に2.24倍の増加です。50万人以上で政令指定都市とされていますから、政令指定都市2つ分の人口が海外に滞在していることになります。

なお、ここで言う海外在住日本人とは3ヶ月以上滞在している(または滞在が見込まれている)日本人を指します。これは上記図にもあるように大きく「長期滞在者」と「永住者」に区分されます。

それぞれ増加していますが、増加率としては長期滞在者の方が圧倒的に大きいです。

ちなみに直近において日本人の数が最も多い上位10ヶ国は以下の国々です。

順位国名人数(人)
1米国419,610
2中国131,161
3オーストラリア89,133
4英国67,997
5タイ67,424
6カナダ66,245
7ブラジル54,014
8ドイツ42,205
9フランス40,308
10韓国38,060

欧米、アジア、オセアニア、南米とかなりバラけてはいるものの、各地域のビジネス中心地がランクインしています。

我らがブラジルは実は7位にランクインしており、いかに日本とブラジルのつながりが民間ベースで深いが良くわかります。(詳しくは後述)

ちなみにこの上位10ヶ国の合計は約101万人。全体で130万人超であるわけですが、実に4分の3はこの10ヶ国で生活している計算になります。グローバル化と言ってもこうした偏りはまだまだ大きいのが事実です。

永住者数トップ10は?残りの人生を過ごすために選ばれた国々

さて、上述のように海外在留日本人には「永住者」と「長期滞在者」がいます。前者はその名の通り、永住権を取得してその国に生活拠点を置いた人々です。

最近は老後は海外に永住したいという方も多いそうですが、さて日本人が永住先として選んでいるのはどのような国でしょうか。以下は永住者数の多い国トップ10です。

順位国名人数(人)
1米国183,266
2オーストラリア51,651
3ブラジル50,573
4カナダ41,411
5英国18,931
6アルゼンチン11,238
7ドイツ10,670
8ニュージーランド9,652
9韓国8,933
10フランス7,888
11フィリピン5,252
12スイス5,243
13イタリア4,499
14中国3,509
15パラグアイ3,136
16グアム2,830
17スペイン2,808
18ボリビア2,739
19スウェーデン2,573
20ペルー2,540

ちなみに我らがブラジルは永住者ランキングでは堂々の3位です。

実は総合ランキングで第7位でしたが、ブラジルはトップ10の中で唯一長期滞在者よりも永住者の方が多い国であり、この永住者の多さが全体の数値を押し上げているのです。

ブラジルは永住者5万人に対して駐在員、留学生などお長期滞在者はわずかに3千人。

この永住者の多くは戦前移住者の名残であり、少しずつその数値は減少していますが、日本とブラジルのつながりの深さが見えてきます。トップ20を見ると南米諸国が同様にランクインしていますね。

▼詳しくは以下の記事をご覧ください。
なぜ日本人はブラジルへ。日本移民史料館で学んだ日系移民の歴史

 

その他だとワーホリで人気のオーストラリアや英国などの先進国がやはり人気のようです。

長期滞在者は?駐在ではアジア、北米、西欧がメイン

一方で、長期滞在者になるとランキングが少し変わります。

順位国名人数(人)
1米国236,344
2中国127,652
3タイ66,088
4英国49,066
5オーストラリア37,482
6シンガポール34,550
7フランス32,420
8ドイツ31,535
9韓国29,127
10カナダ24,834
11マレーシア21,288
12台湾18,023
13インドネシア17,357
14ベトナム14,514
15フィリピン11,769
16イタリア8,800
17インド8,398
18ニュージーランド8,339
19メキシコ6,950
20オランダ5,950

世界経済の中心である米国、世界の工場中国、東南アジア経済の中心地タイを筆頭に主要な国がぞろぞろランクインしています。大きくはアジアの主要国と欧米主要国といったところです。

ちなみにこの長期滞在者には以下の区分があり、各地域別の各区分に属する滞在者数は以下の通りです。

地 域民間企業報道自由業留学
・研究者
政府その他合計
アジア254,4881,02913,96522,8666,89658,722357,966
大洋州9,117322,87121,12696015,61449,720
北米123,5891,86713,11185,2434,23333,136261,179
中米5,38147236788361,1598,781
南米4,117325825241,0181,1427,415
西欧54,61872314,80145,7284,45430,670150,994
東欧・旧ソ連3,887485221,5909619397,947
中東5,328572604358331,7678,680
アフリカ1,937554022593,2461,3877,286
南極000026026
世界462,4623,84747,237178,44923,463144,536859,994

ほとんどが民間企業で駐在している方々になりますが、大洋州(オーストラリア・欧州)と南極は留学者・研究者、または政府関係者の方が大きなシェアを占めます。

住みたい国によって選択する人生は違うかも

将来は海外に住んでみたい、と何となく思いを持っている方も多いと思います。

しかしその方法は色々です。永住や結婚で移住するのか、一時滞在なのかという問題だけでなく、駐在で行くのか、報道関連でいくのか、駐在でいくのか、政府関係者で行きたいのか。

さらにはどのエリアに行きたいのか。

もう既に行ってみたい国がある方は、留学でどの程度の人が行っているのか、駐在はどのくらい一般的な国なのかなど政府の統計資料から見えてくることは色々とあります。

外務省HPで各国別の数値がすべて掲載されていますので是非一度見てみると良いでしょう。

参考 海外在留邦人数調査統計

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