皆さんは時差ぼけに苦しむ方ですか?
中国や韓国、または東南アジアくらいであれば、そこまで困らないかもしれませんが、ヨーロッパやアメリカへ行くと、これはなかなか大変な状況です。
いわんや、ブラジルについては、例えばサンパウロと日本との時差が12時間もあり、この大きな時差に負けずに通常の生活に戻るには大変な労力が必要となります。
定期的にブラジルと日本を行ったり来たりしている僕も、この悩みに毎回苦しんでいるわけで、渡航の度に時差ぼけに苦しまない方法を試行錯誤しています。
よく知られた方法から、自分だけしか当てはまらないかも!な方法まで、個人的な経験も含めてご紹介したいと思います。
時差ぼけの原因と症状
そもそも長時間の飛行機移動の末に苦しむ「時差ぼけ」にかかるとどのような症状になるのか、そして何が原因なのかを調べて見ました。
事実と原因がわからないと適切な対策が打てないですからね。
時差ぼけの症状
一般的には時差ぼけにより発症するとされるのは以下の症状です。
時差ぼけの症状は、睡眠障害、日中のねむけ、疲労感、頭重感などがあります。 (快適な空の旅のために JAL )
特に有名なのが、日中の眠気や旅行先で夜になっても眠れない睡眠障害ですが、それに加えて、疲労感や頭重感も同様に時差ぼけの症状となるようです。
個人的には、疲労感の末に、食事を戻してしまった苦い経験があり、こうした症状も含めると時差ぼけの症状はかなり広く定義されるかもしれないですね。
時差ぼけの原因
直接的な原因は当然のことながら「体内時計が現地時間に適応できていない」ことです。
医療系メディアのm3.comに掲載されている記事には以下のように記載されています。
時差ボケの原因は体の中に持つ体内時計にある。体内時計は体中の細胞一つひとつが持っているが、それらを束ねるのが時計細胞とよばれる脳の中の神経細胞の集まりだ。時計細胞は各々が約24時間周期で遺伝子発現を繰り返しており、このリズムのタイミングを集団で合わせることによって全体で強いリズムを作る。この強いリズムが体中の細胞に影響を与えることで、体内時計は機能している。(m3.com)
体内時計は厳密には細胞の中に刻み込まれているリズムだったとは!知りませんでした。
つまり、細胞レベルで新しい環境に適応できないことで、時差ぼけに苦しんでいるというわけで、これはなかなかハードルの高い問題になってきました。。。
時差ぼけを克服するために試したい10の方法
移動中の飛行機内で準備できること
時差ぼけをできる限り早く直すためには、現地に到着する前から少しずつ現地時間に適応することが重要です。
①時計を現地時間にセットする
多くの方が実践されているように、飛行機に搭乗したらすぐに時計を現地時間に合わせましょう。
スマートホンであれば、飛行機が飛び立った後のオフライン状況でも現地時間を簡単に設定できます。
iPhone
設定
→一般
→日付と時刻
→自動設定:オフに変更
→時間帯:滞在国に変更
Android
設定
→日付と時刻:自動設定をOFF
→タイムゾーン:自動設定をOFF
→日付設定、時刻設定:現地時刻に変更
→タイムゾーン:滞在国のタイムゾーンに変更
現地時間にセットした後は、できる限り、現地時間に合わせて起床、睡眠を行います。
しかしながら、ブラジルのように超長距離フライトの場合は、完全に合わせる必要はなく、最終的に現地についたタイミングで起床・睡眠ができるようにしておけばいいわけです。
現地時間の昼の時間帯に眠くなったら、思い切って寝てしまいましょう。その後、8時間睡眠して、5時間起きて、また8時間睡眠するなどすれば、うまい具合に現地時間に適応できたりします。
②機内食はすべて食べる
機内食は、渡航先の時間に合わせて提供されます。
飛行機の中にいると外は暗いにも関わらず、昼食が出ることがありますが、これはこうした背景に基づいています。
旅行者によってはお腹がいっぱいで食事がのどを通らないということもあるかもしれませんが、こちらもできる限り食事を取りましょう。
※もちろん、無理に食べて体調不良を起こしては元も子もないので、無理は禁物です。
食事もまた現地時間に順応する上では大切な要素となりますので、しっかりと食事を取っておくことで、現地到着後も、真夜中にお腹が減って目が覚めるということになりにくくなります。
③熟睡グッズを用意する
上述の通り、機内では現地時間に合わせて起床・睡眠を行う方が良いのですが、眠たい中起き続けるのは非常に苦しいものがあります。
そのため、おすすめとしては、起床時間を長くするのではなく、睡眠時間を長くした方が調整が比較的簡単です。
そこで活躍するのが熟睡グッズです。決して快適な睡眠環境ではない飛行機の中で、あまり眠たくなくても、ぐっすりと眠るためには必須のアイテムですね。
個人的に必ず用意しているのは以下の睡眠グッズです。
ネックピロー
エア枕がないと揺れる飛行機の中で首が右へ行ったり、左へ行ったり、落ち着くところがありません。当然、寝ることは難しく、すぐに目が覚めることにもつながります。
様々な種類があるので、ご自身の好みに合わせて探してみるといいと思います。
防寒グッズ
飛行機の中は思いの外寒く、体が冷えやすいです。みなさんご存知の通り、体が冷えるとなかなか眠りにつきにくいものです。
特に重要なのが上半身と足です。年齢を重ねるに連れて、肩が冷えると全然眠れないです。
コンパクトに持ち運べて、しっかりと暖かさを感じられる登山用品が特におすすめです。
アイマスク
とても眠いのだけど機内が明るい、そんな時にはアイマスクは必須です。
航空会社が提供してくれるものもありますが、かなりチープなつくりです。
1,000円も払えばそれなりのクオリティの快適なアイマスクが買えるので、こちらは早めに購入してしまいます。その後の旅行でも繰り返し利用できますしね。
その他にも、機内で利用できる快適グッズをこちらで紹介しています。併せてどうぞご覧ください。
参考 長時間フライト時に機内に持ち込む快適・便利グッズ12選
④後部座席を予約する
こちらも熟睡テクニックです。
経験上、長距離便は後部座席がスカスカになる傾向にあります。
そのため、多くの人が3席くらいを利用して横になって寝ています。これだけで体力はかなり温存されるので、個人的にはオススメです。
最近はオンラインチェック・インで座席指定予約ができる航空会社も多く、事前に空席の多い後部座席でフライトの予約を行うことができます。
日本人は品がないと思うかも知れませんが、誇りより実利を取りたくなるほどに長距離便は横になって寝ることが重要です。旅の恥はかき捨てです!
現地到着後に対応するためにできること
飛行機の中でどんなに準備しても、眠い時は眠いものですし、眠れない時は眠れないものです。
しかし、翌日に現地で会議を控えている場合など、とにもかくにも現地時間に順応しないと、その後が辛くなる時があります。
そんな時には以下にあげるような方法で、なんとか無理くりでも対応しています。
⑤酒を浴びるほど飲んで寝る
決しておすすめはしませんが、個人的には利用している方法です。
夕方くらいに到着したけど、このままだと絶対に眠れない。そういう時には近くのレストランなり、バーへ行ってアルコールを摂取します。
バーで適当な輩をつかまえて一緒に飲みましょう。一人だと酒は進みませんので。眠くならない場合には、明朝まで飲み続けます。
そうして、フライトで疲れ果てた体に酒を入れると、ベッドを前にして倒れこむ以外に選択肢はありません。その後、爆睡することができます。
そして、この方法のポイントはアルコールによる睡眠が浅い傾向にあることです。
朝の4時にベッドに入っても、僕の場合だと3時間後には目が覚めます。ここから多少は眠いですが、なんとか夜の10時くらいまでは起きています。これでとりあえず現地時間の流れに乗ることができます。
数日後に大きな眠気が襲ってくる場合があります。
⑥街中を歩く
太陽の光は体内時計に影響を与えることができます。
多少眠くても、ホテルの近所を探検する気持ちで外出するようにしましょう。
ついでに喫茶店に入って、フルーツジュースやコーヒーを一杯飲みましょう。
それだけで目を覚ますことができます。
⑦昼寝は我慢する
現地に到着してから、昼間なのにあまりにも眠い。ホテルに戻って少し眠りたい。
ここで眠ってしまうと、夕方くらいまでぐっすりと眠ってしまい、夜全く寝付けないことになる場合があります。
無理は禁物ですが、個人的にはぐっとこらえて、少し早めの20時や21時くらいにベッドインすることが多いです。
⑧メラトニンサプリを摂取する
夜どうしても眠れない時にはメラトニンのサプリを摂取するのも手です。
人間は昼間に太陽光を浴びることで、メラトニンが体内に形成され、これにより眠気が誘発されるようになっています。
これを人工的に引き起こすのがメラトニンサプリです。サプリの服用により時間を修正するのも一つの手です。
トライ&エラーで自分にあった時差ぼけ修正方法を見つけよう
ここまでで、6つの時差ぼけ対策を紹介しました。
これまでに何度も海外旅行をしていて感じることですが、時差ぼけ対策に絶対的なものはないと考えています。
ある人にはうまくハマったとしても、自分には合わない。また、前回はスムーズに時差ぼけを直したけど、今回はうまくいかなかったというケースもあります。
個人の性質やその時の体調によって、効果はそれぞれです。
ここまでで紹介した方法以外にも、自分なりに試行錯誤を繰り返しながら、自身に最適な時差ぼけ修正方法を見つけていきましょう。
ご質問はこちら Comment/Question
ショヘルさん初めまして。
いつも為になる情報をありがとうございます。
ブラジル在住のためこの問題を克服しようと色々試してきました
私にはヨーロッパ経由便(西回り)出来たら経由地で何泊かする
機内では出来るだけ寝て体力温存
CAさんから教わったラベンダーオイルを枕に
好きではないのですがメラトニンを飲むときも
成田に着いたら誰とも会わず近くのホテルへ
東京まで移動していると見る見る体力が減るのが感じます
最初の3日間はスケジュールを組まないでボーと過ごしています
でもビジネスの時はそんなそんな余裕ないのでお酒が必要ですよね。
それと若い時は飛行機の移動だけでも楽しかったのですが
50代に入ると体力うんぬんでなく命が大事になり
一番最後の3列までを予約、トイレの近くは50%の確率で4席使い寝てます
さすがに年のいった母にはビジネスクラスを予約します
以前は24時間で移動できたのに今は30時間以上!
でも往復してブラジル着いた時はヘロヘロで何をやってもだめですね。
Buiさんコメント有難うございます!
経由地での滞在はできたら最高ですね!かなりパツパツの日程を組むことが多く、なかなかできないのですが、時差ボケ対策に入れさせていただきますね!
そして、確かに後部座席だと空席があって、横で寝れますね!!これも追記させて頂きます!
そして、初めて知ったんですが、メラトニンのサプリメントあるんですねー。これはいいですね。現地着いてから眠れない時には活用したいです。
流石人生の先輩です。是非引き続き色々と学ばせて頂ければと思います!