以前GoogleFlightsとSkyscannerで航空券を検索した時の料金比較記事を書きました。
この記事ではSkyscannerの方が安い料金を提示することが多いという結論のみで、単なる料金比較に終始してしまいましたが、実際どうして値段差が生まれてしまうのかあまり検証していませんでした。
実際のところ、Google FlightsとSkyscannerはどのようにして使い分ければ良いのか、調べてみた所いくつかのポイントが見えてきました。
航空券の料金と一緒に便名も見てみた
前回は航空券の料金だけを見ていたので、今回はその内容も一緒に確認していきます。
特に料金差が小さかったニューヨーク、サンフランシスコ、リオデジャネイロ、そして同価格だったシンガポールについて見ていきます。
ニューヨークの場合
東京-ニューヨークの往復チケットの検索結果は以下の通り。
まずはGoogleFlights。
そして以下がSkyscanner。
なるほど。往復ともにANAを使用していますが、復路の便が微妙に異なる時間帯です。
さらに、GoogleFlihtはユナイテッド航空(シェアコード便)からチケットを購入するようアドバイスしているのに対して、SkyscannerはGotoGateという販売代理店経由で購入するよう指示しています。
通常は販売代理店を通した方が高くなりがちですが、プロモーションなどを含めるとこのように販売代理店の方が安かったりもします。
差額が3,000円ほどなので、便の違いなのか購入先の違いによるものなのかは不明ですが、提案内容に差があるのがわかります。
サンフランシスコの場合
まずはGoogleFlights。
そしてSkyscanner。
こちらも価格差約3,000円。そしてニューヨークと同じような違い。
往路は同じ便で、復路は別便、さらに航空会社から直接購入か販売代理店経由といった違いです。
リオデジャネイロの場合
リオデジャネイロの場合はGoogleFlightsの方が安いケースです。
GoogleFlightsですが、乗り継ぎがあるため少し長いです。
続いてSkyscanner 。
両方ともに日本-ニューヨーク間をJALを利用していますが、ニューヨーク-リオデジャネイロ間でアメリカン航空とTAM航空に違いがあり、ここが値段差に反映されているようです。
シンガポールの場合
シンガポールの場合はGoogleFlights、Skyscannerともに同じ金額です。
まずはGoogleFlights。
そしてSkyscanner。
航空会社、便、購入先すべてが同じですね。
GoogleFlightsもSkyscannerも同じ手数料ということは無いでしょうから、手数料はチケット金額に上乗せしているのではなく、航空会社から別途受け取るビジネスモデルなのかもしれない。
ちょっと調べてみたらその通りでした。
カイスキャナーのサービスは無料で利用することができる。スカイスキャナーは航空券の発券自体を行うことはないが、転送先の各航空会社や旅行予約サイトからのクリック課金により利益を得るビジネスモデルを採用している(Wikipediaより)
元ソースが上手く見つけられずWikipedia引用でごめんなさい。
一方で、Googleも検索画面を見ると最後に航空会社のサイトに飛ぶリンクの右上に「広告」と記載があります。もし販売代理店のような契約方式であれば「広告」とはならないでしょう。
というわけで、両社ともに手数料を消費者ではなく企業側に求めているようです。
で、両社の価格差の原因は何なのか
チケットの検索力の違い
シンガポールの航空券で分かったように、SkyscannerもGoogle Flightsも同じ便であれば提示する金額は同じです。
つまり両社ともに同じ価格の航空券データを持っている中で、顧客に提示するレートが異なるのは、旅程に該当する航空券のうち最も安い航空券をどのようにして見つけてこれるかという問題に収束します。
提携パートナーの違い
検索力とも関係してくるのですが、数件検索していて気づいたのは、GoogleFlightsは販売代理店と契約をしていなさそうということです。
つまりGoogleFlightsは航空券の発行元である航空会社のレートのみを提示しているため、販売代理店がプロモーションを行っている時には、航空会社のレートより販売代理店の方が安い金額を提示することがあります(実際にニューヨーク、サンフランシスコはその分類に当てはまります)。
ではSkyscannerで検索をすれば常にベストな価格が見つかるかというとそう言う訳でもありません。
Skyscannerは航空会社が販売する料金表示を表示しないことがほとんどです。サイトに行って自分で確認してねというわけです。
そのためSkyscannerのサイト上で提示される最も安い金額よりも、航空会社のサイトに行って確認した方が安いこともあります。
ブラジルの国内線ではこの状況が頻繁に発生します。原因の一つは、航空券の価格が常に変動しているということだと思われます。
結局どっちを使うべきなのか(まとめ)
SkyscannerとGoogleFlightsの両方を使わなければいけないというのが当面の答えのようです。
残念ながら販売代理店を中心にデータを持ったSkyscannerと航空会社のデータを中心に持ったGoogleFlightsでは守備範囲が異なるため、両方で検索しておくのが無難だと思います。
両方共ピッチャーであれば優秀な方を使えばいいわけですが、左翼手と遊撃手は両方いないと守備が成り立たないというイメージでしょうか。
本当はSkyscannerが航空会社のレートも含めてきちんと表示してくれればベストなんですが、そうもいかないようです。
もし面倒だという方はSkyscannerを優先的に使うことをオススメします。
ご質問はこちら Comment/Question