海外旅行や海外生活で何よりも大事なものがクレジットカード。
日本から現金を持ってくる必要もなく、また銀行や両替所で現地通貨に両替するよりも手数料も安く抑えられます。
ブラジルはスーパーであろうと露天であろうとクレジットカードが使えないところの方が少なく、いつも現金は1,500円分くらいしか持ち歩いていません。そしてその現金すらもクレジットカードでキャッシングしているわけでして、クレジットカードに超依存しています。
そんなクレカ生活を送っているわけですが、最近「おい、これなんだ」と店員にクレジットカードの機械の画面を見せられることが多いです。そこに表示されているのは「円」と「レアル」の決済金額選択画面。
海外で円建ての決済は絶対NG。必ず現地通貨を選択しよう
さて、そこで表示されたのがこちらの金額。(写真流石に取れませんでした)
円:1,147円
レアル:30レアル
上段に日本円の金額。下段にブラジルの現地通貨であるレアルの金額が入っています。
もちろん店員さんはレアル建ての金額で入力しており、日本円に自動換算された数値が表示されています。
さて、問題はこの円換算は適正な水準なのかどうかです。もし適正であれば、急激なレアル安が発生した時なんかは便利です。その場でレートを固定して、円建て請求を安く扠せられますから。(通常クレジットカードのレート計算は利用してから24時間後くらいのレートが利用されます)
大きな買い物であれば、ちょっとした遊びにはなりますから。
で、この円金額を利用レアル金額で割った数値を算出してみますとこんな感じ。
1,086円÷30レアル=36.2円/レアル
そんでもって、本日の当日の為替レートが32.2円。
はい、なんと12.4%も違います。クレジットカードをレアル建てで利用した場合でも、クレカ手数料1.65%+若干のレート差異があるくらいです。
昼飯だったから被害は少ないものの、チリツモで結構響きます。100万円使えば12万円無駄にするわけでして、アホらしい。いくらなんでもこの金額は詐欺に近いです。
円建てでクレジットカードを切るとレートが跳ね上がる理由
さて、この謎の高いレートの正体は何なのか。なぜなら、上記のように店員が僕に聞いてくれればいいですけど、勝手に円建てとか選んだ日には結構困るわけです。これが偶然このようなレートだったのか、もしくは常にこの高いレートが発生するのか知る必要があります。
銀行のキャッシュカードに付帯しているSMBC VISAカードのサイトを見てみたらこんな記述を発見。
お店によっては、現地通貨、日本円(JPY)どちらで決済を希望するか選択いただける場合があります。
日本円を指定した場合、その場で支払金額を確定できるメリットがありますが、お店が決定した為替レートで日本円に換算されることから、弊社で日本円に換算する場合に比べて割高になる可能性がありますのでご注意ください。参考 三井住友カード
いやー、そんな馬鹿な。嘘でしょう。お店が為替レートをいじれるとか。この世の中どこで回っているんだ。商品によっては1%でもそれなりの金額差が生まれるというのに、10%とかにされた日には寿命が一割縮むわけです。恐ろしい。
というわけで、答えは「加盟店が勝手にレートを設定しているから」でした。
ちなみにこれはVISAに限らず、JCBでも同様のようです。
※一部の海外加盟店でのカードご利用の際、日本円でのお支払いを選択いただける場合があります。日本円でのお支払いを選択された場合、お客様の同意された円額(レシート掲載)でのご請求になります。なお、当該日本円額は、JCBが定めるレートではなく、加盟店が独自に定めるレートで換算されています。
参考 JCB
またマスタカードではこのような記載を見つけられませんでしたが、同様のようです。
海外でクレジットカードを利用する時には現地通貨を選択しましょう。の一部を回収できる、そして胴元はしっかりと加盟店から手数料を回収できる。
これを共謀というのであればそれまでですが、経済が効率的に回るためにはいくらか必要なコストともとれます。もちろん払いたくはないですけど。
ただ少なくともこれを共謀だと断じるのには些か躊躇します。ついつい当たり前だと思っている世界ですが、実はとてもコストのかかる世界にいるのだと知るには良い手段ではないでしょうか。タダでクレジットカード使えていることの方が本当は異常なのかもしれません。
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