実はブラジルに来てから転々としていて、最初はホステルに、その後リベルダージにある日系協会に、そしてその後からピネイロスという地区にある学生寮に住んでおりました。
学生寮といっても、住んでいるのは半分学生、半分社会人といったところでして、しかも通常の一軒家の各室に部屋が割り当てられているため、いわゆるシェアハウスといったところです。
ちょうど5ヶ月が経過しまして、楽しかったことや疲れたこと、失敗してくれたことも、新たな出会いに導いてくれた友人が生まれたりとここで色々とありました。
そんな経験から海外のシェアハウスで気をつけるべき点に気づきがありました。外国人と生活をしたいけど、本当にできるかな?という方のお役に立てば幸いです。
僕が住んでいた学生寮ならぬシェアハウス
僕が住んでいたのはサンパウロ市の中心から少し離れたピネイロスという地区。パウリスタアベニューの端からであれば20分程度歩けば自宅に到着するといったところ。
シェアハウスといってもドラマに出てくる高級マンションをシェアするわけではなく、少し大きめの一戸建て(地上2階・地下1階)を最大で7人程度でシェアしていました。
2年以上など長期で滞在する学生さんもいれば、ヨーロッパからのインターンで数ヶ月滞在するという人、サンパウロ大学の留学生や出張でサンパウロに来ているサラリーマン、放浪中のタトゥーアーティスト、はたまた失業中で職を探しているという人まで。
色んな人が新しく入居しては、旅発つといった少し特殊なところでしたが、お陰で普段出会うことのないであろう人々と酒を飲みながら語ることができたのは貴重な経験でした。
思い焦るだけでもこんな人々と共に暮らしていました。
- ベルギー人(政府機関・国際会議出席)
- インド人(インテルのエンジニア・出張)
- フランス人×複数(インターン・交換留学・現地で就職など)
- スペイン人(領事館でインターン)
- ブラジル人(大学生から社会人、失業者、タトゥーアーティストまで)
- ドイツ人(交換留学生)
- スロベニア人(数学教授・国際学会出席のため)
スロベニア人の教授と酒を飲みながら受けた数式の授業はあれはもはや夢のような一時でした。僕が数学大好きだといったらもう止まらないのです。
さて、楽しいこともありましたが、精神的に疲れることもありました。もし外国人とのシェアハウスにあこがれている人はこんな面倒なこともあるよと心得ましょう。
外国人とのシェアハウスで注意するべき5つの点
お金の貸し借りは基本的にしない。割り勘はルールを決める
ブラジルに来てから最初の失敗がこれでした。
シェアハウスで仲良くなると、一緒に飯をくおうとか、食材買って調理しようとかそういう機会があります。僕は調理できないので、ブラジル人の友人が調理する分、僕が少し多めに出したり、場合によっては全部出したりすることがありました。
日本人であれば「いや今回は僕が出すよ」と相手から言ってもらえるわけですが、一向にそういう気配がない。。。僕もハッキリという勇気がなく、ある時スーパーの会計で財布を出さずに黙ってみていたら渋々お金を払ってくれました。
しかしこの後が問題。帰り一切言葉を発さず、完全にふてくされていました。僕が謝れば話がまたおかしくなると思い、黙っていましたが、数日間なんとなく雰囲気が悪くなりました。僕も以前に比べてコミュニケーションの量を意図的に減らしたりして。
結局そのまま彼は家賃が払えずに出ていったのですが、要はお金が払えないために、僕を利用していました(途中から気づいていましたが)。僕がおごっても「ありがとう」もなく、いつしかそれを当たりませのようにされていたわけです。
もちろんこうした問題がなく、今回は僕がおごる、次回は相手がおごるということが普通にできる外国人もいましたが、いつも日本人的な価値観が通用するわけではないので、お金は毎回折半するか、おごったら次は君の番だからねとハッキリさせましょう。
皆がフレンドリーというわけではない
シェアハウスに住む人々は何となく明るく社交的な人々というイメージを持ちがちです。わざわざ他人と同じに住むのだから人見知りではないだろうと。
ところがどっこい、同じシェアハウスにいても、1週間に1回必要最低限の会話しかしない人が少なからずいます。明らかに人見知りしていて、誰とも話そうとしないのです。最初は英語が話せないのかなとおもったのですが、たまに話しかければ流暢な英語を話すわけでして、びっくりしました。
結局のところ、ブラジルでは経済的に厳しいお金のない人々がシェアハウスに住むことも多く、こうした形態の住居をRepburicaと言います。
本当は一人で静かに暮したいけど、仕方なくシェアハウスに住んでいるという人がいることも忘れずにしましょう。必要最低限のコミュニケーションが逆に彼らの安息となります。
自主的にパーティーは開いたほうがいい。外部の友人と共に空気を活性化させよう
5ヶ月間住んでいたわけですが、住人との関係がマンネリ化します。
最初は話が盛り上がるのですが、必ずしも興味を持ち続けられる相手とは限りません。そんな彼らと一緒にいるとキッチンですれ違った時に「やぁ」と簡単な挨拶をするのがせいぜいです。
そんな時にはお酒の力を借りましょう。
月に1回程度パーティーをして、最近の話などをするのです。普段一人で飲まないような酒を持ってきたり、カードゲームを用意したり、音楽をかけたり、そして最大のコツは外部の友人を招くことでしょう。
新しい人が加わることでもう尽きた話のネタがまた増えたりします。
一方で、注意点としては、時間をある程度決めておくことです。お酒を飲んでいるとあっという間に時間が過ぎて、深夜にまで及ぶことがあります。本人たちは楽しんでいても静かに生活をしたい住人にとっては迷惑もいいところです。
外国人は日本人に比べて朝までオールすることに躊躇しない傾向にあるような気がします。歯止めが効かなくなる前に最初に今日は12時までにしようなどと伝えておきましょう。
英語は使うけど、ポルトガル語は使わない
これは僕の最大の反省点です。
色々な国から色々な理由で来る人々と一緒に住むと公用語は現地語(ポルトガル語)ではなく、英語になります。そのため家の中で意図的に使用しないとついつい英語でコミュニケーションをとることになります。
とりあえず外国人と一緒に住めば現地の言葉を覚えるだろうと思ってシェアハウスに住むと危険なこともあります。こればっかりはエリアによるのだと思いますが、僕が住んでいたところが比較的裕福な人々が住む場所であったために英語が話せるブラジル人が多くいたことも要因です。
やはり現地の言葉を練習するなら英語が話せない人と生活するのが一番です。
平気で恋人を連れ込む。深夜にベッドがきしむ音は辛いものがある
まぁ皆ではないです。ではないですが、やはり少なからず外部から恋人を連れ込んで人場をともにする輩がいました。
そこまで多くのサンプルはありませんが、その筆頭がフランス人でした。彼ら・彼女らはブラジルに来て1ヶ月以内にパートナーを見つける恋愛の達人です。もう尊敬しかないです。
一応外部の人間を泊めてはいけないというルールがありつつも、管理人は同居しているわけでもなく、本人たちも「友人の女を歓迎してくれよ」くらいの厚かましさがあったりして、とてもとても非難できる状態ではありませんでした。
当然夜も更けた頃には好意に及ぶわけでして、まだ寝ていない人間がいることをもう少し考慮してくれよ!と思うこともしばしばありました。
外国人を含めたシェアハウスを運営する場合には管理人が注意してあげましょう
中にはルール違反もあったりするのですが、やはり一緒に暮している相手にハッキリと文句を伝えるのは難しいものです。
日本でも最近外国人と生活できるシェアハウスが増えていますが、管理人がきちんと管理しているか、事前のルールはしっかりしているか確認しておきましょう。また管理人も常に気を配る必要があります。
とはいえ、本人達も悪気がないことも多く、本当に文化の違いだけだったりします。
責めることはせず、日本ではこうなんだ、このシェアハウスではこうしたルールなんだということをハッキリと伝えてあげることが重要だと改めて思うのでした。
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