従量制パケット契約によって規定された僕のスマホライフと行動経済学。そして思考は羽ばたく。

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日本では最近携帯プランが雨後の竹の子のごとく次々と発表されてはいるものの、ほとんどの方はパケット定額サービス、そして上限7GBのプランを利用していることでしょう。

この7GBという量は大変絶妙でして、結構満足感がありつつ、もうちょっと使いたいと思わせるギリギリのラインだったりします。僕は2~3回誘惑に負けて追加のパケット購入したりしていました。

ところ変わってブラジルに来てから苦心の末にようやく契約した回線は3G回線。

3G回線といっても、それなりの速度は出ていて、通常の利用で4Gに比べてワンテンポ遅いかなと少し違和感を感じる程度のものです。

ただ、問題だったのは一日の上限容量がたったの30MBしかなかったということでした。

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ブラジルに来てからここまで変わったスマホライフ

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別にブラジルに来たって携帯の利用内容は本来は大きくは変わらないはずです。

日本での利用内容はブラウジングやニュースアプリ、ちょっとした通信ゲームアプリだったので、こちらに来てからも同じような使い方を普通にできますから。

ちなみに、ブラジルでスマートホンを持ち歩くと強盗にあう!と言っているブラジルに来たこと無い専門家たちの意見がありますが、電車内、街なかみんなスマホで遊んでます。日本のそれと全く変わりません。無論、だから安全という話ではありませんが、所持=危険ではなく、利用方法によっては危険になる可能性もあるという話です。

ただ、最初の1ヶ月強は回線契約をせずに生活していたこともあり、現地SIMを購入してからも、外出先でそこまで利用をしていません。

ニュースアプリは自宅でダウンロードした内容で我慢していますし、暇つぶしのネットサーフィンもあまりしていません。何とか1日30MBを超えないようにと心がけています。

以下の記事で快適!と行っていましたが、流石にちょっとストレスはあります。あっという間に30MBに達してしまって追加パケットを購入したりもしていますから。暇な時は本当に暇でついついスマホに触手が伸びるのです。

iPhone6の維持費が1日30円というコスパ抜群の3G回線が快適すぎる

とはいえ、圧倒的にスマホをいじる時間は減りました。もうこれでもかというほど。

1日30MB×30日=900MBであって、以前の7分の1、場合によっては8分の1以上にまで削減されています。

どうしてここまで自分の生活が変わったのかと考えた時、もちろんケチだということは大前提としてあっても、これは昔に例の行動経済学の本で呼んだ内容ジャマイカ!と思ったわけです。

行動経済学の原理①:アンカーに左右される感情

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アンカーとは

一つ目の原理がアンカーでしょう。

アンカーとは英語でイカリ(錨)のこと。船が港に止まる時に落とすアレです。波で船が動かないように鉄の固まりを海に落としますよね。

1回落とすとそこが基準となるわけですが、この例えを引用して経済学では心理的な基準のことをアンカーと言ったりします。

例えば、テレビショッピングでよくある「いつもは5万円のところ今日だけは4万円!」というとお得に感じる人がいます。最初から値段は4万円なのですが、最初に5万円という水準を見せて、その後に4万円を見せると5万円がアンカーになってお得に感じるのです。

テレビショッピングは流石に毎日やっているため多くの人はアンカーの影響を受けていませんが、天気予報で35度と予報されていたのに実際は30度だと聞いて少し涼しく感じることがあったり、推定相場5千万円のマンションが4,500万円と聞くと安く感じたりするのもアンカーの影響です。

価値は絶対的に一つしかないのですが、基準を置かれるとそれに比べて暑いか、高いかと考えてしまうのが人間です。

パケット定額の上限量は完全なアンカー

今回僕が経験したのも同じです。

僕が日々満足するために必要なパケット量は日本にいても、ブラジルにいても本質的には変わりません。

だけど携帯会社から提示された上限のパケット量の中で僕は何とかしようと考えます。

月間7GBだと提示されれば、僕は7GBをどのように使うか、7GBまではあとこの位パケットが残っているなと考えて、7GB使うことを前提としたスマホの利用を無意識にしています。

一方で、ブラジルでは30MBで生活をしろと言われているわけです。流石に極端にパケット量が落ちていますが、僕は30MBの中で優先的に必要なサービスのみを利用して、他をすべて切り捨てているわけです。もし50MBだったら50MBの中で、100MBだったらその中で自分の幸福を最大化しようとします。

まぁスマホ生活のほとんどは無駄なこと、必須ではないことだらけで、家に帰ってWiFiを利用すればいいことがほとんどでして、だからこそこうした適応が簡単にできるわけですが、でもこんなに簡単に生活が変わるほど、僕は携帯会社が示すアンカー(基準)に引っ張られて生活をしているわけです。

行動経済学の原理②:失うことに対して必要以上にビビる人間

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損失回避バイアスとは

人間は失うという現象に対してとても強い心理的なダメージを受けます。

しばしば言われるのが、1を得る時の効用に対して、1を失う時の非効用は2倍ということです。簡単にいうと1,000円を得た時の満足感に比べて、1,000円を失う時の悲しみは2倍なのです。

極端なことを言うと、1万円のお小遣いをもらった後に、やっぱり撤回と言って返金を求められると、損得は0であるにも関わらず、人間は損をした気持ちになるのです。

このように人間は何かを得るよりも、失うことに対して過敏に反応するということを一般化したのが損失回避バイアスなのです。

損失回避心理が働き、複数回の出費に気が進まなくなる

ブラジルの僕の契約においては1日30MBを越えると60MB(約120円)または120MB(約240円)を追加購入する仕組みになっています。

もちろん僕は今まで基本料金だけでも6,000円くらい支払っていたわけです。日々の基本料金30円×30日=900円を加味しても、残りの予算はたくさんあって、もっと使う余裕があります。

でも、このように複数回に渡って支払うと、1回で6,000円支払っている時に比べて損をした気持ちになり、心理的に支出が抑制されます。特に6,000円は定額料金として既に決められたものとして存在しているために、失うにしても損失に伴う精神的なダメージは大きくありません。

さらに一度支払ってしまうと人は消費に対して無頓着になります。パチンコなどの多くのギャンブルがデポジット制を利用しているのと同じです。チップという別の形にすると金銭消費感覚が麻痺するのです。

無論細かく言えばブラジルでのパケットあたりの費用は割高じゃないかという話もあるのですが、とはいえ週1-2回の少量パケット追加にまで消費意欲が落ちたこの現象を説明するには十分だと思います。

たった120円ですけど、ポチっとする度に120円が飛んで行くのは結構大きなストレスなのです!

こうしたことは経済学でモデル化されているほど広く見られる現象で、僕も他に違わず同じ普通の人間であるということが確認されるわけです。

呪縛から解き放たれて、思考が広がっていく

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他人がどうとか言いたいわけではなく、僕自身として反省しなければいけないなと。

ちょっと時間が開けばスマホ、スマホ、スマホな生活を日本では送っていました。パケットの容量は十分にあるし、ちょっと暇つぶしには持って来いですから。

でも結局その行動はすべて捨ててしまっても何の問題も無かったわけです。色々と制限されて強制的にその域にたどり着いたわけですが、今は電車の中でも街なかでもスマホをいじることが少ないです。

そうすると何をするか。周りを見るようになります。電車の中の広告や前にいる家族や通りすがりの店の看板などを。そしてちょっとした変化に気づくようになります。さらにその変化に対して脳みそが反応して、その違和感を説明しようと動き出すのです。

要するに考えるようになります。

自分が今日していたことや昨日失敗したことにも思いが自然と走ります。

今まで1つの経験から1学んでいたことが、スキマ時間で増幅されて、1.5とか2になります。たぶんこれが人生の豊かさです。

いま契約しているのがプリペイドの3G回線なためここまで制限されていますが、ブラジルにも日本と同様に大容量のサービスはありまして、この先こうしたサービスも利用できるようになった時には、この回想を見なおして、ぐっと自分の手綱を締めたいと思うところだったりします。

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